中国大陸から続く九龍半島。
その一番南に位置する尖沙咀(チム・サー・チョイ)。
地図を見てみると、鳥のくちばし(嘴)のように尖った形をしている(尖)。
そして、その昔、この場所は砂地(沙)だったらしくこの名が付いたのだと聞いた。
その尖沙咀の最南端にある、あの尖沙咀鐘樓(チムサーチョイ時計塔)から道を挟んで、はす向かいに、この1881Heritage(ヘリテージ)はある。
1881年から1996年の歴史
もともと、ここには水警總部(香港海上警察の総本部)があった。
僕が初めて香港に来た時も、まだ健在していた。
1881年に、ヴィクトリア朝時代のコロニアル風の建築で建てられた。
コロニアルというのは、植民地時代の建築様式のことで、その土地の材料や風土に、各国ヨーロッパの建築様式をコラボさせたものだそうだ。
最初は二階建であった水警總部は、1920年代に増築され、今も残る三階建になった。
1941年12月からの日本占領・統治時期には、ここに旧日本皇軍の司令部が置かれた。
ちなみに、その隣りにあるペニンシュラホテルは、総督部として使われたそうだ。
そして、1994年に香港法定古蹟 に認定され、文化財として保護される。
その後1996年まで水上警察の総本部として使われ、その115年の歴史は幕を閉じた。
’96年からは、香港島の西灣河に移転している。
水警總部からホテル・高級ブティック・レストランへ
その後、商業利用の決まった旧水警總部は、香港一の大富豪、李嘉誠(レイ・カー・セン)氏の企業の一つ、長江實業によって50年間の契約で借り入れられた。
“文化財に指定された建物”は、外観を保つことを条件に、1881Heritageという名前で、2009年11月11日に正式オープン。
ホテル、高級ブティックが並ぶショッピングアーケード、レストランなど、新しい観光スポットとなった。
毎年のイベント
いろいろと、イベントもあるようで去年(2014年)の暮れには、
クリスマス(Christmas)・チーズ(Cheese)・チョコレート(Chocolate )・チャリティー(Charity)の四つのCをテーマに、いろいろイベントがあったようだ。
今年は、テーマがティーなのだろうか?中央の広場には、大きなロイヤル・ティーの茶具のオブジェが飾られている。
そして、5月から始まっている、月2回の古典ミュージカルは、8月まで催されているらしい。(2015年)
テラスのあるおしゃれなレストラン。でも、この時期暑すぎて、テラスではチョットつらいかも⁈(^^;;
夜になると、ライトアップされて、なかなかのインスタ映えですね。(^^)
あとがき
1881年から数えると、来年(2016年)で実に135年になる。
その間の香港の歴史を、この建物も見続けてきた。
もし、彼がお話し出来たなら、話したいことがいっぱいあるのだろう。
僕たちも又、聞きたいことがたくさんあるのにね。(^ ^)
この建物も又、これからも、香港の歴史を見護りつづけるのだろう。
1881Heritage
九龍尖沙咀廣東道2號A
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